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CASE STUDY

ワイヤレスデータロガーを使った温度遠隔監視

「ワイヤレスデータロガーを使った温度遠隔監視」

回転成形における温度監視の課題

温度の監視手段がなく、精度に限界
回転成形は、樹脂を構造強度の高いさまざまな形状に成形するための一技法で、プラスチック製のおもちゃから、水槽のような大きな物まで、多様な物の製造に用いられています。最も経済的で環境に優しいプラスチック成形技法に数えられているうえ、貯蔵タンクのような大きな中空部品の最も簡単な製造法でもあります。

とはいえ、回転成形の工程において精度は重要です。この工程では、ポリマ粉末が投入された金型を、回転成形機を使用して高温環境内でゆっくり 2 軸回転させます。ここで、金型の取りはずしが早すぎると、ポリマ粒子が溶けきっていないことがあり、その場合ポリマ内に大きな泡が残って、最終製品の外観や性能に悪影響が及びます。逆に、金型の取りはずしが遅すぎると、高温環境によってポリマが劣化し、樹脂の強度が低下します。

このように精度が求められるにもかかわらず、回転成形ではこれまで、工程にかける適切な時間は試行錯誤で決められてきました。しかし今では、テクノロジの進歩により、金型内部の空気の温度に基づいて工程をリアルタイムで管理することが可能です。

工程管理を向上させるべく、業界をリードする、ある回転成形機メーカーが、成形中の製品と同じ温度にさらされたサンプルの温度をセンサで測定できる独立チャンバを新たに開発しました。しかし、温度データをリアルタイムでやり取りできるようにセンサを接続する方法がなかなか見つからずにいました。一般的な方法ではワイヤを使用しますが、なにしろ回転環境なので、成形の過程でワイヤがよじれて損傷してしまいます。

ソリューション

偶然をきっかけに完璧なソリューションを発見
そうした中、同メーカーはとあるトレードショーで Omega 製品を目にし、Omega のワイヤレスデータロガーなどの温度監視システムこそが、成形工程全体を通してリアルタイムの温度データを取得する手段として探していた答えかもしれないと気づきました。

そこで、Omega のブラジル支社と協力して試験システムを 2 台用意しました。このシステムには、サンプルチャンバ内部の温度センサに接続したワイヤレス熱電対コネクタと、データを伝送するためのアナログ出力付きワイヤレス受信機を使用しました。この試験システムを稼働させてみたところ、サンプルチェンバ内部の温度センサを使用して、温度データをリアルタイムで取得し、温度監視することができました。

それを受け、Omega は同メーカーと協力し、長期的な成功を後押しできるよう、このワイヤレスソリューションの保証に対応するとともに、温度データロガー等の在庫を確保しました。このワイヤレス監視ソリューションは、同メーカーの顧客にもアドオンソリューションとして販売されることになるため、在庫を切らさないことが重要となりました。届くまで時間がかかるという心配なしに、必要なときに注文して頂けるようにするためです。

成果

精度が高まり、製品の品質が向上
最先端のイノベーションを活かした質の高い装置を作り上げるべく、同メーカーは工場の現場で装置を実際に試しました。この試運用で、温度を高精度かつリアルタイムで温度遠隔監視することにより、装置で製造できる部品の品質が向上することを確かめました。また、成形工程を終えるタイミングについても、これまでより精度の高いノウハウを蓄積できたため、エネルギーと時間の節約も達成しました。

同メーカーは世界各地で稼働する 300 を超える回転成形機に対し、既存と新規のどちらの顧客にも、このワイヤレス温度監視ソリューションを提供できるようになり、ひいては成形工程を向上させ、回転成形ならではの経済的および環境上の利点をいっそう活かせるようになりました。