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PM2.5の監視/モニタリング

P.M2.5測定 粉塵を吸入すると、くしゃみが止まらなくなることがよくあります。くしゃみは、浮遊微小粒子から肺を守ろうとする自衛方法の1つです。ほとんどは、身体の自然な防御機構を起動する大きさですが、ごく一部は肺の奥にとどまる微小な粒子です。このような粒子が肺の中に入ると、「黒肺塵症」や石綿肺症など重篤な呼吸器疾患を発症する恐れがあります。

行政機関は、微小粒子について屋外の空気品質を監視しますが、屋内については建物管理者および雇用者の責任です。経営組織は、健康上の理由から、場合によっては工程管理のためにも、従業員、顧客、さらに周辺の住民が何に暴露しているかを把握しなければなりません。OMEGAエンジニアリングの今回のホワイトペーパーでは、微小粒子物質によって発生する問題、微小粒子物質を監視する方法について検討します。各セクションでは以下を検討します:
  • PM2.5(粒子状物質)の空気汚染
  • PM2.5(粒子汚染)に関連する健康リスク
  • PM2.5(粒子状物質)の汚染源
  • PM2.5(粒子汚染)の監視管理方法
  • PM2.5(粒子汚染)を監視すべき5つの環境
  • ハンドヘルドモニタリング機器

PM2.5(粒子状物質)の空気汚染

空気汚染
空気汚染
空気中にはPM2.5(粒子状物質)が充満しています。動物から鱗屑が剥がれ落ち、泥道を運転する車が粉塵をまき散らし、ごみを燃やすと煙が発生します。PMは、固体粒子とエアロゾルという2つの形状をとります。固体粒子は、時間が経過すると沈降する十分な質量がありますが、エアロゾルは液体または固体粒子で、非常に微小で、空中に懸濁したままです。

PM2.5は、空気動力学径によって分類されますが、これは必ずしも実際のサイズと同じではありません。ジョンズ・ホプキンズ大学の公衆衛生大学院によって定義されているように、粒子の空気動力学径とは「粒子と同じ沈降速度を有する単位密度の球形粒子径」です(このように粒子のサイズを決定すると測定が簡単になります)。

空気汚染の基準はこれまで、10ミクロンの空気動力学径(PM10)を超えるPMの測定に基づいていました。現場の監視は、一定の時間に捕捉された粒子を1立方メートルあたりのミクログラム(μg/m3)単位で報告します。最近では、人間の健康に与える非常に微細な粒子の影響が懸念されています。このため、EPAなどの機関は現在、2.5ミクロンの空気動力学径まで測定するよう推奨しています。従って、最新の粒子汚染測定器は、PM2.5を単位として報告します。

粒子汚染と関連する健康リスク

肺は血液に酸素を供給します。これは、気管支枝の端にあるブドウの房のように見える(はるかに小さい)肺胞で行われます。肺胞壁の毛細血管静脈が、血液中に酸素を運び、二酸化炭素を回収します。

息を吸うと空気が肺の中に入り、それに伴って、浮遊微小粒子も入ります。大きい粒子は鼻の中でろ過され、段階的に、さらに小さい粒子はさらに奥で捕捉されます。粘液、繊毛(微細な毛)、マクロファージと呼ばれる特殊な細胞などの機構はすべて粒子を捕捉するように機能します。

PM2.5が肺の中に入り込むと、咳のような比較的軽症から、喘息の発作、肺機能の低下、さらには塵肺症のような生命に関わる可能性がある障害まで、さまざまな影響を及ぼします。健康障害は、ほとんどの場合、非常に微細なPM2.5により発生します。2.5ミクロンの単位になると、肺胞内に蓄積する可能性があり、身体が永久的な損傷を生じる方法で反応します。

PM2.5(粒子状物質)の汚染源

スプレー塗装
スプレー塗装
粉塵はほとんどどこでも発生します。その一部として、建設現場や埋め立て現場、鉱山、採石場、製粉のような製造工程、サンドブラスト、織物生産が挙げられます。塗装の噴霧や切削液を用いる機械加工のような工程では、一般にミストと呼ばれる液体のエアロゾルが発生します。たき火やディーゼルの排気のような燃焼行程では、煙として知られる固体のエアロゾルが発生します。焼却炉は、燃焼効率が高くなると、PM2.5の分類になるようなさらに微細な粒子が発生するため、空気汚染の観点から特に問題になります。

粒子汚染の監視

屋外空気の品質の全体的なレベルは、固定観測点のネットワークを通して監視されています。事業所は、同様な機器を使用して、煙突から排出されているPM2.5のレベルを監視することがよくあります。

屋内空気の品質は、建物の所有者、管理者、雇用者の責任です。恒久的な監視は実現可能ですが、サンプリング調査の方がコスト効率が高くなる場合があります。これは、リスク評価のプロセスの一環として固定したスケジュールあるいは特定の工程が運用されている場合は臨時ベースで実施することができます。このような調査の結果は、従業員に支給する個人用防護具(PPE)の種類を決定する上で役立ちます。

塗装の噴霧またはその他コーティングの塗布などの一部の工程は、非常にクリーンな条件下で実施されなければなりません。PM2.5測定器による定期的な確認を行い、(空気流を確認する風速計と組み合わせて)フィルターが有効に機能していることを検証することが可能です。

PM2.5(粒子汚染)を監視すべき5つの環境

このリストには、医療、製薬、半導体は含まれていません。これらの業界は、PM2.5(粒子汚染)の機能をはるかに超える非常に高レベルの清浄度を必要とするからです。
  1. 燃焼工程:燃焼炉(大型発電機で使用されているような)ディーゼルエンジン、鋳造、溶接ではすべて、作業者、さらに可能性として作業環境近辺の住民が非常に微細な粒子に暴露する可能性があります。
  2. 製造作業:切削や噴霧が発生する場合。切削液は、回転工具または砥石によって攪拌されるとエアロゾルを形成しやすくなります。研削、デバリング、サンドブラスト、切断工程もさまざまなサイズの浮遊微小PMを発生させます。織物の切断は、非常に微細な繊維状PMを多量に発生させる可能性があります。塗装の噴霧は明らかな発生源ですが、蓋または覆いを用いずに実施された場合、液体の混合作業も液体のエアロゾルを発生させる可能性があります。
  3. 採掘・採石場:切断や研削が大規模に実施される場所です。浮遊微小PM2.5のレベルが高い可能性、さらに物質の性質に応じてその他の健康被害も発生する可能性があります。
  4. 建設現場や埋め立て作業:これらはどちらも粉塵を発生させます。屋外ですが、固定観測点により検出されるには局地的または過渡的過ぎる可能性があります。PM2.5測定器を使用して、作業者や風下の住民に危険が及ぶ前にPM2.5レベルを特定できます。
  5. 農業:動物の鱗塵に加えて、耕作・耕うんや泥道の運転はすべて問題となり得ます。監視することで、健康上有害となる前に潜在的な問題を特定できます。

PM2.5測定器

PM2.5測定器
PM2.5測定器
HHTP21 PM2.5測定器は定期的または臨機応変にサンプリングを低コストで提供します。この測定器は、光ダイオードセンサを利用してPM2.5レベルまで測定し、分解能は0.1 μg/m3です。温度や湿度も測定するので、測定時の環境条件をキャプチャすることができます。簡単に使用できるように、空気品質は6色のLEDディスプレイとアラーム機能を備えた「ヘルスインデックス」の両方で示されます。

健康の保護

粉塵や煙中の微細粒子は、健康に大変危険です。人がPM2.5(粒子状物質)に暴露する可能性がある事業または組織の経営者は全員、監視プログラムを設置することを検討しなければなりません。ハンドヘルド粒子汚染測定器は、コストをかけずに、従業員、顧客、周辺住民の健康を保護する手段です。

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