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変位センサ(LVDT)とは

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変位センサ(LVDT)は、1個の1次コイル、2個の対称に巻かれた2次コイル、電機子コアからなる小型変換器で、コアは精密軸受でガイドされた軸に沿って自由に動きます。測定対象部品とコアをプッシュロッドでつなぎ、部品の動きに伴いコアが2次コイルの中心から動くように設計されています。
1次コイルに電圧を印加すると、磁気回路中に発生した磁界によって2次コイルに対応する電圧が発生します。2次コイルは、電機子が中心にあるときには出力信号がゼロとなるように差動接続されています。
コアが中心から外れて動くと、2次コイルの片側のコイルの変圧効率は上がり、反対側のコイルの効率は下がります。このためコアが中心から動くと正の出力電圧信号(+ve) になり、反対方向に動くと負の出力信号(-ve)となります。出力信号の大きさはコア、すなわち測定対象の部品の変位量に直接比例します。LVDTはAC機器ですので、出力を電子機器で使用可能なDC信号に変換する必要があります。
LDVTの信号処理の基本になる2つのハイブリッドモジュールの発振器と復調器が使用されています。発振器は変換器を駆動するサイン波と復調器用の矩形波を発生するように設計されています。復調器は変換器出力を増幅し、変位量に直接比例する高精度のDC電圧に変換します。
オメガには、DP-LVDT、LDX-2、LDX-3 信号コンディショナ、及び、DC方式変換器 (積分信号コンディショナ) があり、これからの発振器、復調器は主要な製器です。(図9参照)
変換器を作動させるには、1次コイルをサイン波で駆動し、振幅と位相の情報を含んだ2次コイルのサイン波を得る必要があります。ストロークの中心では出力はゼロで、ストロークの両端では最大振幅となります。出力はストロークの片方の端では同位相となり反対側の端では反対の位相となります。
高性能変換器では位置と位相/ 振幅の関係は直線的です。発振器と復調器は位置と位相/ 振幅の変換を行います。(図10参照)


図9:変位センサ(LVDT)の信号コンディショニング


図10:LVDTの信号出力

発振器の説明

発振器の機能は変換器駆動用の振幅・周波数ともに安定したサイン波を供給することです。
復調器に対しては位相基準となる矩形波と内部用および復調器のゼロ設定用の基準電圧を供給しています。
発振器は以下のように動作します。変換器を駆動するサイン波は内蔵の高安定ウィーンブリッジ発振回路で発生します。
発振器の周波数は連結ピンの接続または外部抵抗の追加で設定します。サイン波は、外付バッファー無しで、変換器(50mA) を十分に駆動できる電流容量まで増幅されます。使用環境により短絡が起こる可能性があるので、電力増幅器には保護回路を内蔵しています。
サイン波は変換器に送られ、内部で復調器の位相基準用の矩形波の発生に使われます。発振器の出力は測定され、変換器の配線による電圧降下などがあっても許容値以内で使用できるようになっています。
このモニタ入力は矩形波で記録され、発振器の電圧が一定した値になるよう振幅レギュレータ内の基準入力と比較されます。
基準入力は、発振器電圧が一定になるように基準出力から取ります。もしくは供給電圧に比例した電圧になるようレシオメトリック出力から取ります。

復調器の説明


図11:変位センサ(LVDT)の信号復調とフィルタリング

復調器の機能は変換器のAC 出力を変位量や荷重などに比例したDC電圧に変換して使えるようにすることです。またゲインやゼロ点の調 整をして各種の変換器を適応可能にする回路も内蔵しています。
復調器は次のように動作します。変換器出力はゲイン選択回路に送られ増幅されます。この増幅器のゲインは25またはx10のオプションを使えば250 となり、ひずみゲージのような低出力変換器でも使用可能です。
AC信号を主に増幅するということは回路のドリフトが小さくなることを意味します。高電位AC信号は、ACを重畳したDC電圧に変換した発振器からの矩形波を使う位相同期復調器に送られます。その後ローパスフィルタで AC成分を除去し、若干のリップルを含む安定したDC電圧が得られます。このローパスフィルタには粗いゼロ調整、精密ゼロ調整、精密ゲイン調整の回路が入っています。更にフィルタ特性を選択する接点も入っています。(図11参照)
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